高血圧の薬の種類や効果、副作用を紹介します!
高血圧と診断されたら、処方されるのが降圧剤(血圧降下剤)です。
私が処方されたアムロジンも心筋や冠動脈を収縮させ心筋の緊張をやわらげたり、冠動脈の内腔を拡げるはたらきをもった薬です。
この降圧剤も主に7種類に区分されるくらい種類があります。各々効果や作用があるのですが、気をつけておいた方がいい副作用もあるのでできる限り薬は使わない方がいいと思っています。
ちなみにアムロジンはカルシウム拮抗剤系のジヒドロピリジン系です
安易に薬に頼らなくてもよいように、内容をしっかり把握して自分がどのような症状でなんのために薬に頼っているかをしっかり確認できるようにするためにも、ここで降圧剤について解説をしておきたいと思います。
効果と副作用!症状に合った降圧剤を選ぶことが大切!
高血圧と診断されたら血圧を下げる効果のある薬(降圧剤)を服用して、一日の血圧をコントロールすることを目指します。
この降圧剤の一番の効果は、名前の通り血圧を下げること。
しかし、それだけではなく、それ以外にも効果を発揮できるものも実証されています。
逆に、効果ではなく副作用も報告されているものもありますから、医師は患者の症状を考えながら、服用による効果や副作用の影響も考えて薬を選び、処方することになります。
降圧剤での治療の基本
降圧剤の服用は、ほとんどの場合長期間継続します。
併行して生活習慣の改善を行うと血圧が正常化していき服用の必要性がなくなる場合もあります。
しかし、忘れていけないのは、降圧剤は「血圧を下げる薬」ではありますが「高血圧を治す薬」ではないのです。
なので、薬を継続して服用することで、合併症や他の病気を防ぐことを目的として処方されるのです。
また、いきなり正常値になるわけではなく、緩やかに降圧をしていくことを目指しますから、効果や体調の変化を確認しながら、量を増加させたり、薬を追加したりしながら、医師が調節していきます。
組み合わせには注意が必要ですから、自分の判断で勝手に服用を中止したり減らしたりということは危険ですので、行わないようにしましょう。
降圧剤の種類とは
降圧剤には、大きく2つのタイプがあります。
です。
いずれのタイプを使うかどうかは、患者の年齢、高血圧の進行度、合併症、生活習慣までを考慮し、使用する薬剤やその組み合わせが考えて処方されます。
血管の中の抵抗を減らすタイプ
以下の4種類があります。
カルシウム拮抗薬 (ジヒドロピリジン系/ベンゾチアゼピン系)
作用・効果 |
最も処方されることが多い降圧剤。 |
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副作用等 |
動悸、頭痛、ほてり感、浮腫み、歯肉増生、便秘など。 |
アンギオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)
作用・効果 |
日本の医療現場では、カルシウム拮抗薬に次いで2番目によく用いられる薬です。 |
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副作用等 |
副作用は少ない薬です。 |
ACE阻害薬
作用・効果 |
ARBと似た効果があります。 |
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副作用等 |
この薬剤は、腎臓から排泄されるため、腎臓に障害がある方は使用できません。 |
α遮断薬
作用・効果 |
カテコラミン受容体のうちα受容体を遮断して血管収縮を抑制することで血圧を下げます。 |
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副作用等 |
初めて内服する際に、起立性低血圧が原因のめまい・動悸・失神が起こる可能性があり、徐々に増量していく使用方法をとる必要があります。 |
血液量を減らすタイプ
以下の2種類があります。
利尿薬 (サイアザイド系/ループ利尿薬)
作用・効果 |
海外ではよく用いられていますが、日本ではなかなか処方されにくい薬剤です。 心不全の方の病後の改善にも効果があることが分っています。 |
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副作用等 |
サイアザイド系・ループ利尿薬には、次の影響があります。 |
β遮断薬
作用・効果 |
緊張やストレスを抱えた状態になるとカテコラミンというホルモンが分泌されます。 |
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副作用等 |
単独の利用、あるいは利尿薬と併用すると血糖や脂質の代謝に障害が発生します。 |
組み合わせ利用
合剤 (利尿剤+ARB/カルシウム拮抗薬+ARB)
作用・効果 |
血圧は1種類の薬剤だけでは、十分に効果を発揮できないことも多々あります。 |
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降圧剤を服用しているときには併用してはいけない薬もありますので、他の病気で服用している薬、市販薬でも飲んではいけない薬など、担当の医師に確認するようにしましょう。
特に、高血圧の原因になる甘草(かんぞう)が入っている漢方薬は要注意です。
降圧剤服用時の注意点
飲み始めると血圧が安定してくるので勝手に服用をやめてしまう人もいるようですが、服用をやめた時に起きる「リバウンド現象」によって急激な血圧上昇が起きる場合などもあるので、
- 勝手に薬の量を減らす
- 自己判断で服用をやめる
- 飲み忘れをまとめて飲む
- 他の薬と併用する
といったことは決して行わず、担当の医師の指示に従ってください。
降圧剤とグレープフルーツの組合せは要注意!
NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)
NSAIDsは、抗炎症、鎮痛、解熱の効果を有する薬で、ステロイドでないものは全てこの名称が適用されます。
内科では頭痛や風邪などの高熱を発症しているときに処方されますし、整形外科では変形性関節症や腰痛などの痛みを伴う症状がある際に処方されます。
薬局でも最近では購入できるようになっており、代表例は「ロキソニンS」という薬です。
ただ、この薬は、水やナトリウムの排泄を促すプロスタグランジンといい物質を作り出す作用もあります。
その作用によって体の体液の量が減らずに増加傾向があるため、血圧が上昇する傾向があります。
健康な人であれば、この薬の影響で血圧が上がることはめったにありませんが、高齢者や腎臓の機能に障害がある方などは、この薬で血圧が上がってしまうこともあるのです。
それ以外にも、NSAIDsを利尿薬やβ遮断薬、ACR阻害薬と同時期に服用すると降圧剤の効果が弱くなってしまいます。
ということは、血圧を適切にコントロールしてきた降圧剤の効果が十分に発揮されなくなり、血圧が高くなってしまうことがあります。
NSAIDsは、特に降圧剤を処方している内科と異なる診療科で多く処方されます。
そのため、これは降圧剤に限ったことではありませんが、自分が普段服用している薬の名前を言えるようにしておくと、高血圧治療以外の診療科にかかっても注意を促すことができます。
病院で、どんな薬を内服しているかと聞かれる場合がありますが、もし、「白い錠剤」と答えたとしたら、ほとんどすべての内服薬を意味してしまうので、全く意味がありませんので注意してください。
ヒスタミンH2受容体拮抗薬
もう一つ、処方されることが多い薬があります。
それはヒスタミンH2受容体拮抗薬です。
この薬は、消化性潰瘍などの治療薬で胃酸分泌を抑える効果があります。
市販の薬であれば「ガスター10」などCMでも聞いたことがあるかもしれません。
ヒスタミンH2受容体拮抗薬とCa拮抗薬、β遮断薬を同時期に併用すると、血圧を下げる効果がさらに強まって、血圧を下げ過ぎる場合があります。
これら2種類の薬は、かなりの頻度で処方されることが多く、もし血圧の高い方がこの薬を内服するなら、自宅で血圧測定器を使用して、血圧の変化を監察しておくことが望ましいです。
その変化が思わしくない場合には、降圧剤を変更してもらうように医師に相談しましょう。
市販のサプリメント50種類以上の中で最も効果のあるものを注文してみた。
降圧剤が必要な最高血圧とは?
血液というものは、心臓や血管が収縮する力を利用して体全体を巡り、そして拡張する力を利用して心臓へと戻されます。
血圧が高くなるのは、血管の収縮期にもっとも値が高くなるので、収縮期血圧は、最高血圧とも呼ばれているんです。
その最高血圧の数値が高いという事が示すのは、血管内の圧力が強くなっているという事です。
その状態が長く続くと、血管のしなやかさは失われ、血管の内壁に傷が付きやすくなります。
その傷に中性脂肪やコレステロールなどがたまれば、動脈硬化症や血栓が出来やすくなります。
それにより、脳の血管が詰まってしまう脳梗塞や、脳の血管が破れてしまう脳出血を発症してしまう危険性が高まります。
脳梗塞、及び脳出血は、まとめて脳卒中と呼ばれます。
心臓の血管が詰まるのが、心筋梗塞です。
ここまでが、医師が最高血圧の高い人にする説明なんです。医師は、「高血圧を放置しておくと、脳卒中や心筋梗塞になりますよ!」とその危険性を呼びかけます。
そして、降圧剤を使った治療を勧める事でしょう。