血圧を下げるために運動をする
血圧を下げる方法の一つに運動療法があります。
つまり、生活習慣を改善して運動を継続的に行なうようにすることで、高い効果を発揮します。
適度な運動
高血圧の改善方法として、運動を行なう方法があります。
T度高血圧(140〜159/90〜99oHg)程度ならば、薬を服用しなくても運動と食事だけで血圧を改善することができます。
遺伝性があるともいわれていますが、家系的に高血圧になりやすい人は、運動不足などが加わることで高血圧になる可能性が高まります。
それ以外に、運動不足が原因の肥満や食生活の乱れ・多量の飲酒などの生活習慣が高血圧には大きく関係しています。
適度に運動を行うことで、心臓や肺の働きがよくなり、血行が促進され、運動を継続することで体の機能全体が鍛えられて向上します。
適度な運動は、血圧の改善だけではなく、肥満や脂質異常、糖尿病といった生活習慣病全般の予防や改善に効果が期待できます。
有酸素運動をしよう
血圧の改善に向いた運動とは、エアロビクス、ウォーキングや水泳などの有酸素運動が向いています。
軽いジョギングや平坦な場所でのサイクリングやゆったりペースの水泳などを長期に続けることで血圧を下げていきます。
有酸素運動を2日に1回、出来れば毎日30分以上を継続することで効果が期待できます。
ここで注意しておきたいのが、無酸素運動は危険を伴うということです。筋トレなど呼吸を止めて負荷をかける運動を行うと一時的に血圧を上昇させるからです。
無理のない体の調子を見ながら毎日現在より10分でも多く歩くことを目標に継続すると、1カ月後くらいから効果を感じることができます。
有酸素運動を行うことにより心臓や肺の働きを向上させ血液循環を促進してくれます。また継続により体の各部が鍛えられ肥満の改善にも効果があります。
運動量の目標
厚生労働省が規定した運動指針2013では、健康により身体活動量は、週に23メッツ・時以上を目標と設定しています。
この数値目標は、身体活動と生活習慣病の関係を数々の内外の文献から明らかにし、生活習慣病予防に有効か活動量の平均を設定したものです。
1メッツが座って安静にしている状態を言います。
この目標が示す3メッツ以上の活動は、活発な身体活動と定義されます。
これより低い数値の活動は、目標に含まれません。
運動の必要性は、最近では十分に認知されていますが、それでも人の歩く量は減ってきていると言われています。
ですから、健康づくりのための運動指針2013は、今より活動量を少しでも増やし、具体的には毎日今より10分長く歩くようにするのを目標とし、取り組みやすくするために個々の生活に応じて取り組みやすい表現をしています。
(注)メッツ:体の活動の強さを表す単位で、活動量を表わす時には、メッツ・時を使います。
(例)3メッツの運動を1時間=3メッツ×1時間=3メッツ・時
運動療法は医師に相談
運動療法は、特にリスクの高い高血圧の場合には、心臓発作や脳卒中も懸念されるので、自己判断で始めることは避け、医師に相談するようにしましょう。
運動をしたとしても、身体に違和感を感じたら、即運動を中止し、無理しないで医師に相談するようにしてください。
ストレッチにより血圧が下がる
よく、こんな情報をネットや書籍で目にした事はありませんか?
「ストレッチをする事により血圧が下がります」
ですが、ストレッチだけで、どうして血圧が下がるのかは理由はよくわかりませんよね。
ということで、
「どうしてストレッチをすれば血圧が下がるのか?」
について、述べていきたいと思います。
ストレッチにより血圧が下がる理由とは?
上で、「どうしてストレッチをすれば血圧が下がるのか?」その理由は気になりますよね。
ですが、このエビデンス(科学的な根拠)は、既にしっかり証明されているんです。
その根拠とは、「筋肉の柔軟性」に実はあるんです!
そもそも、年齢を重ねると共に血圧が上昇していく理由として、「動脈硬化」が原因だとよく言われています。ですが、それ以外にも、理由としては「筋肉の柔軟性の欠如」が血圧上昇の要因として挙げられているんです。
それでは、なぜ「筋肉の柔軟性の欠如」が血圧が上がってしまう理由になるかと言うと、筋肉に柔軟性が無くなってくると、筋肉も硬くなってきて、今度は筋肉中の血管が、その硬い筋肉に圧迫されてしまい、血行も悪くなってゆき、その結果、血圧が上がってしまうんです。
これはこういう事でもあります。
「体が硬い人」=「筋肉が硬い人」⇒「高血圧になりやすい」
ちなみに、お相撲さんは高血圧が少ないという統計があります。あんなに太っているのに?そう思いますよね。
でも、これって、とても理に適っているんです。
力士になるとすぐ、【股割り】と言い、地面にお腹がつくぐらいまでに体をどんどん柔らかくしていきます。
これは相撲を取る際に怪我をしないようにと
言われていますが、股割りは結果的に血圧が高くならない人が多いという理屈なんです。